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2014年10月に作成された記事

世界共通絵文字

 この年になって、携帯メールで絵文字を送るということを覚えた。家内との連絡に活用している。夫婦の意思疎通の潤滑油としてなかなかいい。味気ない文章が絵文字をいれるだけで、ぐっと情感のこもった魅力的なものになる。たとえば、帰宅するとき「帰る」というショートメールを送るのだが、文字だけではいかにもぶっきらぼうで、怒っているようにすら感じられる。これがあとに笑顔の絵文字[ U+1F60A]でも付け加えれば、ぐっと印象は柔らかくなり、感情が伝達できるようになる。

 考えて見れば、人間は文字以前、口から出る言葉でしか意思を伝えられなかった。ただし、発話には抑揚があるだろうし、なにより表情がつく。同じ内容でも、楽しげな抑揚で笑顔で話せば、敵意がないことは伝えられる。そういった意味で、絵文字のかたで、感情を画像で表すというのは実は自然なことなのだ。

 絵文字が使われる以前は、(笑)とか(泣)という文字を文末にいれて感情をあらわすことがおこなわれた。しかし、(笑)は読まされる方はかえって、馬鹿にされているように感じられたりして今はあまり使われない。
 また、顔文字というのもよく使われた。こういうやつだ。

(^o^) 

 これは、文字を絵の素材として使うもので、電子掲示板など、テキストしか表現できない初期のネットワークでは多様な表現がうみだされた。(^^)/

 このような感情伝達手段として、テキストで、絵(もどき)を送る時代から、絵文字を直接送る時代になったわけだが、これは別に新しいことではない。私が今になって、この携帯絵文字のおもしろさに目覚めただけで、女子高生は、はるか以前からこの機能を使いこなしてきた。

 現在、携帯メールの世界では絵文字は花盛りだし、例のLINEでは、絵だけを送り合うことで会話を成立させてしまったりする。

 携帯絵文字はしかし、大きな欠点があった。同じ携帯キャリア同士での通信しか、絵文字やりとりできなかったのだ。違うキャリアの携帯で絵文字を送ろうとすると、「〓」に置き換えられてしまっていた。「〓」くらいならまだしも、違う絵文字になったりすると始末におえない。いわゆる「絵」文字化けである。[U+2665]を送って、[U+1F4A2]が出たりしたらさすがにまずいだろう。

 この状況、文字化け騒動に似ていると思うのは私だけではないだろう。電算写植時代から印刷業界にいる方だと、文字化けにはずいぶん悩まされた思いがあると思う。電算写植発売各社がまったく違う文字コードを使っていたから、そもそも違う会社の機械間では文字データの互換性がなかった。この場合、A社の機械で入力したデータはB社の機械で読むと違う文字に化けてしまうのである。

 その後、JISコードが行き渡って、だいぶ混乱は少なくなったのだが、そもそもJIS自体が混乱していて、制定年によって微妙にコードと漢字の対応関係が違った。

 文字化け問題は、世界共通コードであるユニコードの普及とともに終息したのだが、絵文字化けもどうやらユニコードによって収拾を図ろうとしているようだ。実はユニコードに絵文字が収録されている(Unicode6.0以後)のである。それが、今年(2014)から、実際のスマホなどにも採用されだした。ついに絵文字も共通コードの時代を迎えている。おそらくフォントが対応すれば、普通のパソコンメールや印刷でも採用されるだろう。そのうち絵文字だらけの文書が印刷物にも氾濫するかもしれない。

 しかし、採用された絵文字を見ると[U+1F4A9]が採用されたりしている。ユニコードの会議はどの文字を収録するかについて、文化的・政治的な議論がなされるわけだが、[U+1F4A9]の採用について、国際会議で議論していたというのは考えるだけでもおかしい。実際大激論だったそうだ。


ココログでは絵文字はうまく表現できないですね。下のファイルをダウンロードすると意味がわかります。
「94.pdf」をダウンロード

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