« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »

2014年2月に作成された記事

電子マンガはまだか

 電子書籍元年と言われたのは2010年だった。つまり今年2014年は電子書籍5年ということになる。今でも電子書籍端末自体の売り上げは良くないとも言われるが、タブレット端末やスマホでも電子書籍は読まれている。この3つは画面の大きさこそ違うが機能はもうほとんど同じだ。タブレットやスマホも含めれば、電子でコンテンツを読むというライフスタイルはもう日常の中にすっかり浸透しているのではないか。

 実際、電車の中で本や雑誌を拡げている人は少なくなった。たいていはスマホかタブレット画面に見入っている。もちろん、電子書籍コンテンツを読んでいる人はまだそれほど多くない。たいていはSNSかゲームだろう。結局は本や雑誌を読むのに費やされていた時間が電子コンテンツに食われている。これは紙の書籍であろうが電子書籍であろうが関係ない。書籍コンテンツという形態そのものが、もはや時代に取り残されつつあるのかもしれない。

 私も、電車の待ち時間とか、ちょっとした空き時間はスマホでSNSを眺めていることが多くなった。少し時間があれば読書するようにこころがけているが、なんとなく反応が気になって、SNS優先になってしまう。新聞も確かに紙では読まなくなった。朝一番、布団から抜けだす前に、ネット配信の新聞を読む癖がついてしまったからだ。

 ただ、本は文字物に限ればまだ紙で読むのが普通だ。長期の出張では紙の本は持ち歩くのに重いので、電子書籍にすることもあるが、なぜか頭にはいりにくい。慣れの問題だとも思うが、電子では線を引いたり、折ったり、切ったりといった使い方もしにくい。私は本は徹底的に使いつぶすタイプなのだが、紙の本の使いつぶしには慣れていても電子書籍ではその機能があっても難しい。いくら電子書籍でも線を引いたり、しおりを入れられると言われても、わざわざやる気にならない。電子書籍から自由にテキストを切り出したりできれば便利だろうが、なかなかこれはやらせてもらえそうにない。

 しかし、完全に電子へ移行してしまいそうなものがある。マンガだ。マンガは絵が中心だからだろうか、最初っから画面で読むことに抵抗を感じなかった。マンガを電子で読むことの利点は多い。

 第一は場所をとらないことだ。ごぞんじのようにマンガはすぐに巻数がふくれあがる。最近は何10巻になるのも珍しくはない。そして一巻読み終えるのも速いから、ちょっと熱中すれば20巻ぐらい一気読みしてしまう。20巻を紙のコミックスで出張に携えるのは現実的ではないし、家でもマンガをそろえだしたら最後、あっというまに本棚が占拠される。私は「こちら葛飾区亀有公園前派出所」を連載当初から全部買っていたが、150巻をこえるあたりで本箱がひとつ「こち亀」で占領される事態となってしまった。

 電子でマンガがさらに便利なのは、手持ちのマンガを読み終わって、続きの巻が読みたくなったら、電子だとただちにネットから入手できる事だ。真夜中であろうが、海外であろうが関係ない。文字の本ではひとつの小説が何巻にもわたるということ自体が少ないから、この次の巻が即座に読めるということのメリットが実感しにくいが、マンガでは次巻、次巻と買い進める利点は大きい。むしろ、読み始めたらとめどなく読んでしまえる方が問題かもしれない。

 ちょっと疲れた出張のかえり、なんとなく読み始めたマンガの次の巻がどうしても読みたくなった。連載時期から考えて、当然次の巻はでているはずだ。ネットに接続して探す。ところが、ネットショップに紙のコミックスの次巻はあれど、電子では発売されていない。電子書籍の普及を拒む出版社の無理解。紙の本での利益を確保するため、電子化は紙よりかなり遅らせるという出版社の戦略の犠牲になっているのだろうか。

 むむ。「電子版をもっと優先させろよ」と毒づいている印刷屋の私。

« 2014年1月 | トップページ | 2014年3月 »