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2012年11月に作成された記事

どこでもコンピュータ

ポケットWifiを新しい物に変えた。ポケットWifiはどこにいても無線LAN環境を提供してくれる物で、その名の通りポケットにはいるぐらい小さい。これさえあればどこにいてもインターネット環境が現出する。もちろん、この手の代物は以前からあったわけだが、今回はいわゆる第4世代にあたるLTEというものだ。

 とにかく速い。驚いたことに、室内で常時設置している無線LANより速い。以前の第3世代まではポケットWifiだと遅くて、ちょっと大きなファイルをダウンロードしたりすると時間がかかってしかたがなかった。画像を使ったページは見るだけでも一苦労で、なかなか画像がでてこない。メイルでも大きなファイルが添付されていたりすると、それがダウンし終わるまで、他のメイルが読めなくてイライラしたりもする。当然、動画なんかまともに見られない。
 ところが、LTEだと、室内環境と変わらない速度でアップロードやダウンロードができるし、動画も視聴途中で途切れたりしない。

 ためしに、走る阪急電車の中で使ってみた。地下区間は苦しいが、地上は全然問題ない。阪急電車内で、オフィスと同じ感覚でネットが使える。何年も前からこの日が来るとは聞いていたが、ついに「どこでも高速ネット」の時代がやってきた。これから、スマホもすべてLTE対応になるだろう。

 もちろん今でも、駅や空港のような人の集まる所なら、必ず公共無線LANの電波が飛んでいて、そこそこ高速で使える。ためしに駅でコンピュータのLAN環境を確認してみればいい。自分がつながっているLAN以外にいくつものLANの電波が飛び交っている。そして、意図せずまったく知らないLANにつながってしまっていることすらある。ホテルのロビーでIDもPWも打たないのに、ノートパソコンからいきなりインターネットにつながってびっくりしたことがある。

 しかし公共無線LANは飛ぶ距離が短いから、駅とか空港とか、ホテルのロビーのように範囲が限られた場所でないと使えない。これがLTEの電波だと携帯電話のように広い範囲でつながる。今は都市部のみだが、すぐに全国津々浦々で使えるようになるだろう。こんな時代が、こんな早く来るとはなあ。

だが、こうなるとどこにいても逃げも隠れもできない。今ですら、こちらがどこにいてもネットにつながるということを得意先も協力会社も先刻承知で、平日はかならずメイルをチェックしないと許してもらえない。関西、特に京都は8月16日の大文字送り火まではお盆休みなのだが、他の他方ではそんなこと関係ないらしい。それこそお盆休みで海外のリゾートにいようがおかまいなしに仕事のメイルがはいってくる。

 今後はこのメイル攻勢に加えて、LTE以前は通用した社外にいて書類が見られず対応できないという言い訳も通じなくなるだろう。大きなサイズの色校正でも世界中どこにいてもファイルが送れてしまうからだ。LTEを通じて果てしなく仕事が追っかけてくるのは、実際悪夢だ。いい話ならいいが、こういう追っかけてくる仕事は大概クレームだ。やしの木陰でクレーム対応に追われる不条理。

 LTEのもたらす「どこでもコンピュータ」の時代は「どこでも仕事」の時代。オンとオフの区別がつかない時代だ。勤め人なら、オフに仕事はしないと宣言してもまあまあ許されるが、われら経営者はそうは行かない。

 もっとも、ここで「昔は良かった」と言うつもりはない。LTEをはじめとした高速モバイル環境は電子書籍やオンラインジャーナルビジネスを次の段階にすすめるだろう。つまり「どこでも図書館」の実現だ。「どこでも図書館」時代のビジネスを構築していく気概がなければ経営者じゃない。ついでにLTEを使って「どこでもリゾート」を開発すればどうだろう。絶対あたると思う。それが、どんなものになるかはアイデア次第。

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